天 神(てんじん)

梅は飛び桜は枯るゝ世の中に 何とて松はつれなかるらん


菅原道真は五朝に仕え、一儒生から身を興し従二位右大臣まで登用された人物である。
時の左大臣藤原時平はこれを妬み、宇多天皇を讒し、ついに道真を筑紫太宰府に左遷した。

道真の死後、京にはしばしば天災が発生し、しかも偶然にもその被害者が道真に反感を抱いていた人々であったので、何時しかその災厄は道真が雷神となって復讐したものであると言われるようになった。
また、時平も39才の若さでこの世を去った。

天神は、菅原道真の無念を神楽という異界の場で晴らし、その御霊を慰めることを主題にした神楽である。




津田神楽社中(益田市)


「心だに誠の道に適ひなば 祈らずとても神や守らん」

一説によると道真の作と伝えられるこの歌(後世の人物が道真に仮託したとの説もある)・・・私の好きな歌の一つで、
心の拠り所となる歌です。
また、この歌は先人の「普段から神の心に適う行い、理に適う行いを心掛けなさい・・・そうすれば、何時も身近にいる神は必ず見守っていてくれる」という思いを表した歌に感じられます。